ホームページを作るなら
1. SNSだけじゃなくてホームページは必要です
今は多くの事業者がInstagramやX(旧Twitter)などのSNSで情報発信をしています。
スピード感や手軽さは素晴らしいのですが、SNSには次の弱点があります。
- 投稿が時間とともに流れ、必要な情報が探しにくい
- 検索エンジンで見つけてもらいにくい
- 価格・メニュー・アクセスなど「常に見たい情報」を体系的に整理しづらい
ホームページ(HP)はこうした弱点を補える“公式情報の拠点”になります。
HPを持つことで得られる主なメリット
- 最新の公式情報を24時間発信できる
- SNSや広告、口コミからの「受け皿」になる
- 問い合わせや予約への導線を設計できる
- アクセス解析で「どこから来て、何を見て、どこで離脱したか」を把握できる
特にGoogleアナリティクス4(GA4)を導入すれば、訪問者の行動を数値で可視化でき、改善サイクルを回せます。
HPは“作って終わり”ではなく、“改善して育てる資産”です。
2. 手っ取り早くならJimdo、拡張するならWordPress
ホームページ作成サービスにはさまざまな選択肢がありますが、個人事業主や小規模ビジネスでよく選ばれるのが Jimdo と WordPress です。
- Jimdo:ドイツ発のオンラインホームページ作成サービス。ブラウザ上で直感的に操作でき、専門知識がなくても短時間でサイトを公開できます。テンプレートの種類は限られますが、デザインを大きく崩さず簡単に更新可能。無料プランもあり、初期費用を抑えてスタートできます。
- WordPress:世界シェアNo.1のCMS(コンテンツ管理システム)。サーバーにインストールして使うタイプで、テーマやプラグインを追加すれば機能やデザインを自由に拡張できます。やや操作に慣れは必要ですが、集客や分析、将来の拡張性で大きな強みがあります。
比較表
| 項目 | Jimdo | WordPress |
|---|---|---|
| 初期費用 | 無料プランあり/有料は月額1,000〜1,500円程度 | サーバー+ドメインで年1〜2万円程度 |
| 作成のしやすさ | ブラウザで直感操作、初心者向け | 慣れが必要だが自由度が高い |
| デザイン自由度 | テンプレートに制限あり | テーマ・プラグインでほぼ無限 |
| 機能追加 | 制限あり(特にバックアップ機能がないので注意) | プラグインで自由に追加 |
| アクセス解析 | 基本的な設定は可能(GA4も使えます) | 高度な解析設定が可能 |
結論
- 「早く、簡単に、低コストで形にしたい」→ Jimdo。実際にJimdoで充分なケースも多く、支援した実績もあります。
- 「集客や解析も含め長期的に育てたい」→ WordPress。一方で、将来の拡張に制限を設けたくないなら、WordPressにチャレンジする環境は整ってきています。
3. WordPressのハードルを下げる3つの秘訣
いざWordPressを使ってホームページを作ろうとすると「テーマ」「プラグイン」「アクセス解析(GA4)」など見慣れない言葉が多く、難しさを感じる方も多いと思います。
しかし、まずホームページを立ち上げることを目標にするのであれば、以下のやり方で進めれば戸惑うことも小さいのではと思います。
(1) 無料お試し期間で練習してから本契約
XServerやロリポップなどのレンタルサーバー会社(ホームページのサーバーを置く場所を提供している)には 10日間無料お試し があり、この期間で実際にページまで作ってみることで、本契約後の不安がなくなります。
以下、XServerでの例です。
【手順1/2】お試し登録 → WPインストール → Lightning選択(ここでページまで作る)
- XServerの「10日間無料お試し」に申し込む
- プラン:スタンダードで十分
- 重要:ここで「WordPressクイックスタート」にはチェックしない(お試しが無効化されるため)
- 必須項目を入力 → 登録完了メールを保存
- レンタルサーバー管理画面にログイン(入れたら第一関門クリア)
- 「WordPress簡単インストール」を実行
- サイトタイトル/ユーザー名/パスワードを入力(必ずメモ)
- テーマは Lightning を選択(後から変更可)
- 完了画面のURL/ID情報を控える
- WP管理画面にログインして固定ページを作成
- トップ/サービス/料金/事例/FAQ/問い合わせ
- プラグイン導入(お試し段階で入れてOK)
- Site Kit(GA4・Search Console連携)
- VK Block Patterns(Lightning用ブロック集)
- WPForms Lite(問い合わせフォーム)
- WP Mail SMTP(メール送信エラー防止)
【手順2/2】本契約 → 独自ドメイン設定 → 公開
- お試し環境での作成内容を確認し、表示崩れやリンク切れがなければ有償の本契約へ
- 独自ドメイン(ホームページのアドレスに使う名前のこと)を取得し、サーバーに設定
- SSL化(SSLというのは、ホームページのセキュリティ設定の一つのことで、ビジネスで使うなら設定は必須です)を有効化
- 公開&運用スタート
(2) Lightningテーマを使う
WordPressでの「テーマ」とは、ホームページの見た目やレイアウトを決めるデザインのテンプレートのことです。本当に様々なテーマがあり、ここで悩んでしまう方も多いのですが、ビジネスでホームページを使うなら、まず「Lightning」に決め打ちしてまずはスタートすることをお勧めします。Lightningは日本語対応で、ビジネス利用者が多く、設定マニュアルも豊富です。
(3) Site Kitでアクセス解析を一発導入
最後で、最大の難関はアクセス解析の設定です。これは、Google社が提供しているGoogle Analytics 4 (GA4)が事実上の標準となっていますが、この設定は専門家でないと難しいものでした。しかし、Google公式プラグイン Site Kit を使えば、GA4を比較的簡単に設定可能です。
まとめ
- SNSだけでは情報が流れてしまう。HPは集客の土台
- 早さ重視ならJimdo、拡張重視ならWordPress
- WordPressは「お試しでコンテンツ作成 → 本契約で公開」の2ステップで初心者も安心

